正垣泰彦 株式会社サイゼリヤ 代表取締役会長

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安くておいしいイタリア料理が食べられるだけでなく、千円札を片手に満足のいくまでお酒が飲めてしまう、いわゆるせんべろに適したファミレスとして知られるサイゼリア。そのサイゼリヤを創業して、現在は会長を務めるのが正垣泰彦さんです。1946年1月6日生まれ、73歳の正垣泰彦さんは、兵庫県の出身です。実家は医者の家系、家は広く、生活するのに不自由がないほど、当時の日本では考えられないほど豊かだった正垣さん。ガキ大将だったという正垣さんは、転校先の東京でもその姿勢を変えず、悪さばかりをする少年だったようです。面倒見のいい性格で、人がしでかした悪事を自分がしたようにかばうなど男気があった正垣さん、その後気持ちを入れ替え、数学や物理に目覚め、結果的に東京理科大学に入学します。


サイゼリヤの出会いは大学時代でした。簡単に満点が取れ、大学の授業よりもアルバイトに目覚める正垣さん。レストラン経営の才能を見込まれ、当時バイトで入っていた洋食店のコックなどが多く正垣さんについてきますが、その時に父親が用意してくれたのが「サイゼリヤ」という洋食店でした。とはいえ、潰れる寸前の洋食店だったため、これではわざわざ辞めてまでやってくるコックたちに申し訳ないと自らも厨房に入ります。しかし、自分が店にいないと店内はボロボロになる状況の中、突然事件が発生。なんと火事で店が全焼してしまったのです。最初は店を辞められると考えていた正垣さんでしたが、母親に、また店をやりなさいと一言。大家さんにも了承してもらい、再び同じ場所で店を開くことになります。とはいえ、同じことをしても展開は同じ。そこで正垣さんは別の料理で勝負しようとします。それがイタリア料理でした。


しかし、いきなりイタリア料理といってもそううまくはいきません。立地もいい場所ではないなど色々とネガティブに考えていたところ、母親に諭され、逆にここは最高の場所と考えるなど真逆に捉え、料理の値段が高すぎると判断し、思い切って7割引きで勝負をかけました。当然7割引きなのでお客さんで繁盛します。市川を中心に店を開き続けたサイゼリヤは1000店舗以上にまで増え、ファミレス業界のトップを走ります。


正垣さんの年収ですが、役員報酬自体はだいたい数千万円程度ですが、サイゼリヤの株を3割取得しており、配当だけで2億円以上はもらっています。サイゼリヤ時価総額は1000億円を超えており、資産は数百億円単位であることは確実。苦労をかなりした分、その対価は相当なものです。