喜多一 株式会社アークテック

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健康診断のデータなどを収集するシステムを開発するなど、健康に密接した関係を持つ商品を多く開発する株式会社アークテック。そこで代表取締役社長を務めるのが喜多一さんです。1959年生まれの喜多一さん、京都産業大学国語学部を卒業すると、国際会議のエージェントとして、イベントの運営などを行ってきました。また広告プロダクションやベンチャー企業で取締役を務めるなどスタートアップなどにも関与。これまで培ってきたキャリアを最大限に生かせる仕事、そして経営基盤の安定のため、創業者からバトンタッチを受け、2009年に株式会社アークテックの社長に就任します。


アークテックは最初から健診データの収集などに取り組んできましたが、取り扱っているものが個人情報の中でも繊細なモノであるため、なかなか新しいシステムに変えてくれるような形にはなりません。そこでアークテックではシステム開発を行い、様々な健診センターに対してデータ収集のシステムを提供するなど、業界シェアトップにまで上り詰めました。売り上げの3分の2が検診サービスによるもの、売り上げは喜多一さんが社長になってから変わらないものの、従業員は半分になっており、その分、利益につながっている状況です。この要因について、プロジェクトと品質、2つの管理スキルがあり、これを様々な方向から強化してきたことを挙げています。


アークテックでは2014年まではなかなか人材を新しく雇用することができませんでしたが、最近になって新卒採用に踏み切り、複数の新卒者を採用しています。育て方が一貫し、決して無理強いするような形にはなっていないこともあり、今のところ新卒で入って辞めた人はほとんどいないのだとか。アークテックに来て10年、経営をうまく立て直し次の時代に向けた一歩を歩んでいる状況ですが、次の10年を担える人材育成が必要であると感じているようです。


喜多一さんの年収ですが、資本金などを考えると1000万円程度はもらっている可能性があります。新卒採用をここ数年で復活させるなど余力ができ始めたことは間違いありません。健康志向が強まり、健診データをより有効活用すべき時代を迎えている状況です。アークテックが多くのユーザーを納得させるような商品、システムを開発することができるのかどうか、今後はこのあたりが問われ、この10年の集大成が問われることになりそうです。