柴垣敏久 株式会社AtOff社長 大食い番組はいずれ朽ちると思うワケ

Webマーケティングを生業にする株式会社AtOff(アットオフ)で代表取締役社長を務めている柴垣敏久さんは、飽食の時代に対して警戒心を持っています。最近バラエティー番組では大食い番組が増えており、いわゆる「デカ盛り」と呼ばれるインスタ映えを意識したかのような大食いメニューが登場し、それを平らげる姿が放送されているのです。この状況に対して、柴垣敏久さんは、食べ物を冒涜しているのではないかと強い怒りを覚えています。

 

大食い番組には食べ物へのありがたみがない

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柴垣敏久さんは戦時中を生き抜いたわけではなく、食べるものに困らなかった時代を生きてきました。しかし、幼少期は常に食べ物が余っていたわけではありません。お腹いっぱいになるまで食べられるわけではなく、両親が多少我慢してでも息子たちに食わせたいという意識を感じ取ったようです。だからこそ、ご飯を残すなんてことは信じられず、間食もほとんどせず、三食をきっちりと食べることも親孝行の1つであると柴垣敏久さんは考えました。

その一方、大食い番組ではこのあたりのリスペクトが何1つ感じられないと語ります。食事は何のためにするのかといえば栄養バランスをしっかりと蓄えるためにあり、健康を維持するために必要なことです。なので、健康を維持する程度に食べればそれでよく、それ以上に食べることは贅沢でしかないと柴垣敏久さんは考えています。柴垣敏久さんの食卓を見ても、必要以上には食べず、腹八分目を意識した食生活が垣間見えます。生きるために必要な分だけを食べればいいではないか、そんな考えを持つ人にとって、大食い番組がおかしく見えるのは仕方のないことなのでしょう。

 

自分ができないことをやってほしいと願う心理

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大食い番組は昔から根強い人気があり、ブームの波こそあれど、どこかで人気に火が付けば地上波テレビでもたくさんの番組で大食いを取り上げるようになります。特に最近はYouTubeやインスタグラムの存在が大きく、そこで大食い人気に火が付き、一定の人気を維持する状態になっています。柴垣敏久さんはWebマーケティングの観点から、なぜ大食い番組が人気なのかを考えているのですが、その時に浮かんだのが、「人にできないことを他人がするのを見てスカッとする人の存在」です。

YouTubeを見ていると、YouTuberがお金をかけて大人買いをしてみたり、子供の時に憧れていたことを実現させたり、常に見る人をワクワクさせることをします。ほぼ9割以上の人は、フードファイターと呼ばれる人の食べ方はできませんし、1日でもそんなことをすれば胃がやられてしまいます。自分にはできないことをいとも簡単にやり遂げる、それが大食い人気を高いレベルで維持させる要因と考えられます。また、淡々と料理を食べる人を見ているだけで幸せに感じる人もいるようです。柴垣敏久さん的には、大食いは食べ物へのリスペクトを欠いた行為だと腹立たしく考えていますが、Webマーケティング的には、人ができないと思う事を簡単にやってのける人物へのリスペクトが強いことに関心を示します。

 

スマートに生きることがカッコイイ時代は来るはず

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柴垣敏久さんは、今後の展望としてスマートに生きることがカッコイイと思われる時代はやってくるはずだと、Webマーケティングの仕事をしていく中で感じ取ったそうです。その代表例がミニマリストと呼ばれる人たちへの称賛です。ミニマリストは必要最低限のものしか持たない人たちで、ミニマリストの部屋をのぞくとあまりにも殺風景で、寂しさすら感じさせます。物質的な幸せから脱却しようとする姿は憧れを持たれても、自分ではなかなかできないことです。だからこそ、自分にはできないことを簡単にやってのける姿に称賛が集まるというわけです。

スマートに生きることがカッコイイ、それは大食いからの脱却を意味します。必要最低限なものを食べる、たまに間食を行って栄養補給を行う、こうした食生活もいずれ称賛されるはずです。現に1日1食しか食べないという人も増え、1日1食でのダイエットや健康法なども多く出てきています。まだ多数派ではありませんが、大食い番組が多くなってきている状況から間違いなく反動はやってくるため、そのような時代は訪れます。

柴垣敏久さん自体は食べることが嫌いなわけではなく、必要な分だけ食べればいいではないかと考えています。そのため、1日1食で本当に大丈夫なんだろうかと疑問に感じるのだとか。たまに断食を行い、毎日食事ができることのありがたみを柴垣敏久さんは感じており、いずれ1日1食でも問題がないと感じられたらいいなと願望を抱いているそうです。