清水舞子 株式会社祭

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クラウドファンディングサービスが一般的なものになってきた中、もう少し手軽に資金調達が行えるサービスとなると、なかなかうまくいきにくいのが実情です。そんな中、SNSを通じて少額からでも支援が行えるサービスがあります。その名もビスケット。このビスケットを運用するのが、株式会社祭の代表取締役CEO、清水舞子さんです。幼い時に両親が離婚して、母親に育てられた清水舞子さん、母親を喜ばそうと勉強をこなし、多摩美術大学に合格、家を抵当に入れてまで入学金を捻出してもらったものの、入学してから性被害に遭い、休学や復学などを経て中退、その後明治大学商学部編入します。


ところが、入学資金で貯金したお金を知り合いに騙し取られ、キャバクラで働き、捻出して編入を果たします。この経験から、同じ年代なのに、希望を見出せる人、そうでない人に分かれるのはなぜかと模索、時に夜回り先生のように立ち回るもこれでは限界だと感じ、プログラミングを学び、フリーランサーとしてデザイナーを名乗り、仕事に励みます。これが成功し、起業資金をためると、株式会社祭を立ち上げます。


ビスケットは、ビスケットを渡すような感覚で支援を行えるようにできるというもので、毎月の支援とリターンが不要である点が大きなポイントです。そこにあるのは信頼だけ、信頼してもらえる人に支えられる、その体験ができるというのが最大のポイントです。実際に利用するのは年齢も職業も様々、細々ではありながらも自己肯定感を得られるシステムは、今の時代にぴったりです。その一方、清水舞子さんは、キャバクラで働いていたという出自が良くも悪くも面白がられ、苦労は尽きないそうです。女性起業家の多くは、セクハラ、パワハラまがいの状況から身を削りながら投資してもらおうとする、その状況では未来の女性起業家が可哀想、今後は女性起業家を対象にした協会を作って、セーフティネットを作ろうと模索しています。


清水舞子さんの年収ですが、これから多くの収入を稼ぐという段階のため、まとまった金額はもらっていない可能性があります。ただ、ビスケットのシステムがすばらしく、今後発展する可能性も考えられます。女性活躍社会を目指すといいながら、実際はセクハラまがいのことがまかり通る世の中です。これを変えない限りはどうにもならず、清水舞子さんなど、今の女性起業家のがんばり次第であり、変わりつつあります。