山口孝榮 アイテックインターナショナル株式会社 起業人

スキンケアやヘアケア、サプリメントなどを開発し販売しているアイテックインターナショナル株式会社。そのアイテックインターナショナル株式会社を立ち上げたのが山口孝榮さんです。1954年生まれ、今年で66歳を迎える山口孝榮さんは福井県の出身です。

1週間で大胆な決断

若い時からお金持ちになることを夢見て、そのために経営に関する勉強を熱心にしていたという山口孝榮さん、大学進学を果たしますが、入学して早々あることに気づきます。

経営を教える側の教授であれば経営者になれば立派な企業へと育て上げられるはず、なのに、それをしないのは果たしてどういうことか、そんな疑問を持ってしまいます。それを受けて山口孝榮さんは入学したにもかかわらず、わずか1週間で大学を中退することに。福井県の農家の息子として生まれた山口孝榮さん、幼い時から生活はあまり裕福だったとはいえない状況でしたが、裕福になりたい、お金持ちになりたいという気持ちは決して揺るがず、大学を辞めてからも努力を重ね、経営に関する勉強を行っていきます。

19歳で起業を果たすも

起業家としてデビューを果たしたのはなんと19歳の時でした。その後、山口孝榮さんが21歳、1975年の時にアパレル製造会社を設立します。会社そのものは大きくなっていきますが、予期せぬ出来事が起こります。

山口孝榮さんが取引をしていた会社が倒産をしてしまったのです。山口孝榮さんの会社は特に倒産しそうな状況だったわけではなかったものの、取引先が倒産したことで山口孝榮さんが若くして設立した会社は倒産を余儀なくされました。

1999年に山口孝榮さんが著書「ゼロから始めて成功をつかむ知恵―ビジネスには必勝のルールがある」の中で、親族から結構な突き上げを受けたことがわかります。まさにゼロからのスタートを余儀なくされる山口孝榮さんですが、むしろこの経験こそが成功のきっかけとなっていきます。

数多くの事業を手掛ける

倒産してから山口孝榮さんはすぐに再起を図ろうとしました。アパレル製造会社だった前の会社に捉われることなく、様々な事業に手を出していきます。

最初から立ち上げに参加した従業員はわずか3名、ほぼゼロといってもいいところから山口孝榮さんは不屈の闘志を見せます。

売り上げはあれよあれよと増えていき、最終的にわずか3年で売り上げが100億円に到達します。経営学を学ぼうとし、大学を1週間で辞めたものの、それでも諦めることなくつかんだ成功でした。

これで満足する男ではない

売り上げ100億円を達成した山口孝榮さんですが、売り上げが結構あるからそれで納得ということはしません。自分でもこのように裕福な生活ができるようになった、自分と同じように苦しんでいる人を少しでも助けたいという思いがありました。そこで山口孝榮さんはあることを思いつきます。それがフランチャイズビジネスです。儲かる仕組みを作ることが大事であり、コンビニエンスストアの時代が到来する、そのように考えていた山口孝榮さん、結果的にたどり着いたのがコンビニエンスストアとはまた別の、フランチャイズビジネスだったわけです。

単にフランチャイズに加盟するだけではいつまでもロイヤリティを支払うことになります。

ロイヤリティを支払ってから経費などを差し引いて余ったお金が収入や利益になるわけですが、ロイヤリティが結構高く、一生懸命頑張っているのに結果に結びつかないなんてことも出てきます。

フランチャイズに加盟する側ではなく、フランチャイズのトップに立ち、もらう側になればむしろ心強い、これが山口孝榮さんが考えたことです。実際にこのシステムは日本でもよく見られるますが、山口孝榮さんが考案したやり方は様々な経営戦略のメリットの部分だけを集めたようなものでした。

作り上げたビジネスは不動の存在に

山口孝榮さんが作り上げたフランチャイズビジネスは、在庫を必要としません。例えば、現在のアイテックインターナショナルでもフランチャイズビジネスが行われていますが、お客さんのために化粧品を用意する必要がありません。

本来であれば、メーカーから様々な場所を介して納品されていき、最終的に購入した消費者に届きます。しかし、これだといくつかの業者を通すだけでなく、メディア媒体に宣伝などをしていくうちに広告宣伝費がかかり、最終的に費用が高くなります。

そこで山口孝榮さんが考えたのはSNSの積極的な活用です。インスタグラムやフェイスブックTwitterなど情報を拡散できるツールは山ほどあります。商品を購入した人がその宣伝を行うことにより、広告宣伝を兼ねる形となり、広告にかける費用をそのまま利益に回すことができるというわけです。

あとはアイテックインターナショナルのことを知り合いにどんどん伝え、その人たちも参加するようになれば、紹介された側の頑張り次第で紹介した人の収入がどんどん増えていきます。体調を崩して働けないなどの場合でも、うまく稼ぐことができるようになります。収入の道もいくつも用意されており、同志を募れば募るほど相互的に頑張れるようになる、このシステムを作り出したのが山口孝榮さんの功績と言えそうです。

その後の功績もまたすごい

アイテックインターナショナルをはじめ、これまでに多くの会社経営を手掛けてきた山口孝榮さんですが、業種業態に関係なく様々なことを行ってきたからこそ、経営セミナーに呼ばれることも多いようです。

アメリカにある財団法人、世界学術研究アカデミーにおいて、日本人では史上4人目となる博士号を取得しています。

嫌われる勇気が200万部を超えたビジネス書の大手であるダイヤモンド社からも、「ゼロから始めて成功をつかむ知恵―ビジネスには必勝のルールがある」と、「新世紀「流通革命」―マルチメディアを武器に第三市場を開拓せよ」を出版しています。ここまでの功績を残した背景は様々あるでしょうが、若くして連鎖倒産を経験し、お金を儲けること、ビジネスで成功させることがどれだけ難しいかを身をもって体感できたことが大きいかもしれません。

最後に

なかなかインタビューに登場する機会がなく、ベールに包まれている山口孝榮さんですが、アイテックインターナショナルとして生まれ変わるまでの道のりには山口孝榮さんの手腕と製品開発に協力してきた大学教授の存在が大きくかかわっています。アイテックインターナショナルの主力商品であるマトリックスエキスなど、多くの商品がフランチャイズビジネスの成功に寄与しており、その熱は年々高まっています。今後は海外展開も視野に入れており、山口孝榮さんの手腕は今後も光り輝くことになりそうです。