樽川久夫 アルファ電子株式会社

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医療機器や電子機器の開発や設計などを行い、すべての工程に携わって生産を行うアルファ電子株式会社。その会社で代表取締役社長を務めるのが樽川久夫さんです。NHK日曜討論にも登場するなど、経済界でも知られる存在である樽川久夫さん、日本大学工学部を卒業すると、父親の会社に入ります。本来は樽川久夫さんのお兄さんが承継するはずでした。しかし、お兄さんがそれを拒んだために大混乱、これを受け止める形で樽川久夫さんが引き受けることになりました。とはいえ、自分で色々なことをやりたかった樽川久夫さんは親の助言を受けず、一度は独立を決断します。しかし、この動きを見た父親が折れる形で事業を引き継ぐことに。


決して順風満帆だったわけではなく、バブル崩壊どん底を見て、そこからなんとか這い上がったものの、再びどん底を経験し、2回会社を潰しかけることを経験しています。ただ、2回とも自らのおかげではなく、周囲の人たちのサポートがあったから立ち直れたと樽川久夫さんは語ります。この要因として、小学生レベルの必死さを挙げており、ガムシャラに向かっていくことが結果を生んだのではないかと考えています。また、会社での営業品目をふやす決断をとり、社員がそれぞれに専門分野を持つような形にしました。業績が低迷に、様々な場所へ派遣に行っていた社員たちのがんばりもあり、その会社が顧客となり、人材派遣のサービスもアルファ電子株式会社を支えることになります。


社員全体の6割が女性であるアルファ電子、管理職の3割が女性となっており、女性活躍が求められる社会では理想のような会社ですが、これも樽川久夫さんが試験的に抜擢したところ、大成功したためです。管理業務に女性は向いている、これを受け、管理業務に関するポジションに多くの女性を抜擢するようになります。女性をリーダーにする一方で、その家族にも気を配る樽川久夫さん。3年以上の休暇をとる女性などもいる一方、子供を優先する女性社員もいるなど、一見すれば大変そうですが、それも相互フォローの形で乗り切っています。


樽川久夫さんの年収ですが、大企業レベルではないものの、1000万円以上の年収は確保していることが考えられます。現在の政権とも距離が近く、経済誌などにも登場する機会が出てきた樽川久夫さん。父親と衝突をし続け、2度も経営危機を経験した中でその1つ1つが樽川久夫さんを大きくさせたことは確かです。