永岡鉄平 株式会社フェアスタート

f:id:syacyou:20200325000102j:plain

 

虐待をされたり、育児放棄を受けたりした子供は児童養護施設に預けられることになります。しかし、自己肯定感が育たず苦労する子供たちも少なくありません。そんな中、児童養護施設の出身者を中心に人材紹介を行うサービスを展開する会社があります。それが株式会社フェアスタートです。そこで代表取締役社長を務めるのが永岡鉄平さんです。1981年生まれ、今年で39歳を迎える永岡鉄平さんは神奈川県横浜市の出身です。明治学院大学を卒業後、リクルートに入社した永岡鉄平さん。リクルートでは求人広告の営業を行い、その後、大学院生を対象にした就職支援の会社を立ち上げ、経営に携わります。その中で、働くことから逃れようとする若者、採用に苦しむ中小企業の存在を目の当たりにし、社会的な問題ととらえ、起業を決断します。


株式会社フェアスタートは、児童養護施設の出身者を中心に就労支援を実施しています。若くして相当な苦労をしている出身者は、仕事こそあるものの、なかなか長続きせず、収入も少ない中で若者として大事な時期を過ごすことがほとんどです。親はいる、だけど頼れない、これが貧困につながると考え、就労支援に乗り出しています。職業選択のレールすら与えられない、そのような状況をなくそうと力を入れています。


児童養護施設や里親に対しても支援や教育、サポートを行っています。就職準備、就職活動、就職後のサポート、この3つに力を入れており、施設関係者や里親などは教育支援や就職支援のサービスを無料で受けられます。1回目の就職で失敗すると、その先も失敗する可能性がある、そうはさせない対策を立てていくというわけです。キャリア教育支援では、適性検査の実施や会社見学、就労体験、スキル教室などを行うなど、就職が長続きするようなサポートに全力を挙げます。


永岡鉄平さんの年収ですが、現状会社自体が助成金などで支えられており、それに頼らない財政状態にするまでは、給料に回すというのはやりにくいことが考えられます。とはいえ、一億総活躍社会という国が目指す方針にマッチした企業であり、施設出身者は仕事で長続きしないというイメージを少しずつ変えようとしています。まだサービスとしてはこれからであり、成功例が増えれば増えるほど資金調達はしやすくなるはずです。まさにこれから頑張ってほしい、日本のためにもなる事業を行う会社であり、支援していくべき存在です。